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【陸上競技】練習前の静的ストレッチはトレーニング効果を下げる

トレーニング前のストレッチはトレーニング効果を下げる?

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「ストレッチのみでは怪我予防にならない」

 

「レース前は和式トイレを使わない-ストレッチはスプリントパフォーマンスを高めるのか?-」

 

 

では、各種ストレッチが怪我予防やパフォーマンスに与える一時的、または長期的な影響について述べてきました。

 

 

ここでは、「静的ストレッチは直後のパフォーマンスには悪影響を与えるけど、トレーニング効果への影響はあるのか?」という問いについて考えていきたいと思います。

 

 

 

 

筋力トレ前のストレッチは筋量増加を妨げるかもしれない

 

Juniorほか(2017)の研究では、筋トレ前にストレッチを行ったグループと、筋トレのみを行ったグループで、筋力向上、筋肥大への影響を比較しています。

 

 

その結果、筋力向上には差があまりなかったものの、筋肥大には約5%ほどの差がありました。

 

 

 

※Juniorほか(2017)を基に、筆者が翻訳

 

 

 

 

また、この原因として、静的ストレッチによって筋力が一時的に低下し、全体のトレーニングのボリュームが落ちてしまったことを挙げています。

 

 

 

 

 

※Juniorほか(2017)を基に、筆者が翻訳

 

 

 

このように、静的ストレッチによる筋力低下が、トレーニングの全体量を低下させ、結果的に筋肥大に悪影響をもたらしたということになります。

 

 

 

 

 

その他のトレーニングでは

 

上述の影響を鑑みると、静的ストレッチによってトレーニングの質が低下してしまうようなことがあれば、スプリントトレーニングやジャンプトレーニングなどでも何かしらの悪影響はありそうだと言えます。

 

 

Juniorほか(2017)の研究では筋力向上度合いに差はありませんでしたが、筋量増加は筋力獲得のための基礎となるため、さらに長期的な目で見て影響がないとは言い切れません。

 

 

これらのことから、試合前でなくとも、その日のトレーニングの強度や量を落とさないように、静的ストレッチを避けるという視点は持っておくべきかと考えられます。

 

 

万全の状態でトレーニングに臨むべしです。

 

 

 

 

参考文献

・Junior, R. M., Berton, R., de Souza, T. M. F., Chacon-Mikahil, M. P. T., & Cavaglieri, C. R. (2017). Effect of the flexibility training performed immediately before resistance training on muscle hypertrophy, maximum strength and flexibility. European journal of applied physiology, 117(4), 767-774.

 

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