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ピリオダイゼーション(陸上短距離を中心に)⑤―移行期の過ごし方―

ピリオダイゼーション(陸上短距離を中心に)⑤―移行期の過ごし方―

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・ピリオダイゼーション(陸上短距離)①―理論の本質を理解しよう―
・ピリオダイゼーション(陸上短距離)②―一般的体力と専門的体力の違い、および準備期の重要性―
・ピリオダイゼーション③―準備期の過ごし方―
・ピリオダイゼーション④―試合期の過ごし方―
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移行期について、動画で端的に解説しています。よろしければチャンネル登録お願いします!

 

 

移行期の目標

 

 

 

移行期の目標は以下の通りです。

 
「競技会の負担によるオーバートレーニング防止、身体の適応能力枯渇の防止、積極的休養を取ることで適応能力を回復させる」

 

 

 

「適応能力の枯渇?回復?」

 

と、疑問を抱いた方も多いかと思います。

 

適応能力とは、「トレーニングの原理①(過負荷の原理)」でも述べているように、「トレーニングによる身体能力向上の可能性」に似たことを意味します。

 

 

これは、トレーニング歴が長ければ長いほど、初心者のようにグングン能力が向上していかなくなってしまう「トレーニングの馴化現象」とも関連しており、適応能力が枯渇しているということは、この馴化現象が酷くなってしまった状態を指します。

 

 

 

 

 

移行期では、適宜休息を入れ、長く続けてきたトレーニングとは違った運動様式で体力レベルをある程度維持しながら、この適応能力を復活させようという期間でもあるのです。

 

 

したがって、移行期=トレーニングの中断ではありません。

 

 

次の土台作りをより効率的に行うための準備期間、すなわち「準備期の準備期間」ともいえますね。

 

 

ここでは、これまで長く続けてきた、専門的トレーニング効果を最高レベルで維持するのは必然的に困難になります。

 

完全にトレーニングを中断してしまうと、当たり前ですが身体能力はどんどん低下していきます。

 

そのため、先述した通り、これまでとは違った様式の運動を用いて(球技等)一定レベルのトレーニング効果は維持し、次の準備期開始時には、前回の同時期よりも高いレベルでマクロサイクルを始められるようにしておかなければなりません。

 

 

さらに、内容が単調にならないよう、苦にならないよう、楽しくやることがモチベーションの回復にもつながります。

 

 

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・ピリオダイゼーション(陸上短距離を中心に)③―準備期の過ごし方―
・ピリオダイゼーション(陸上短距離を中心に)④―試合期の過ごし方―
・ピリオダイゼーション(陸上短距離を中心に)⑤―移行期の過ごし方―
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参考文献
・L. P. マトヴェーエフ:魚住廣信監訳・佐藤雄亮訳(2008)ロシア体育・スポーツトレーニングの理論と方法論,ナップ.

 

 

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