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ハードル走の踏切・着地のコツ

ハードリングの上手さのカギは踏切と着地

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ハードリングの上手さは「踏み切り」と「着地」の上手さがすべてと言っても過言ではありません。踏み切りと着地で減速しなければ、通常のスプリントと同じような速さで走ることができるはずですし、その前後のストライド調整やインターバルランニングの上手さも含めて、この「踏み切りと着地動作」にそれらの技術が影響するからです。

 

普通のスプリントとの違いを力発揮の視点で見ていきながら、ハードル走における、踏切と着地のコツを探ってみましょう。

ハードリングでの踏み切りのポイント

踏み切り時にかかる力

踏み切りでは、当然普通のスプリント時よりも大きな力を地面に加える必要があります。なぜならハードルを越すために自分の身体をより高く浮かせる必要があるからです。大きな力を加えるために、踏切にかかる時間は、通常のスプリントでの接地時間よりも長くなります。

 

※谷川(2012)より作図

 

 

上手い踏み切り動作とは?

より踏み切りをスプリント動作に近づけて、減速を小さくするためには、できる限り膝の曲げ伸ばしを使わずに、踏切足を一本の硬い棒のようにして、より前に短く踏み切れることが重要です。こうすることで、踏切でのブレーキ時間が減り、より高い速度を保って前に踏み切ることができると考えられます。

 

 

 

 

踏み切りでのコツ

上手い踏み切りを習得するためには、色々なコツがあります。

 

ハードルの踏み切りのコツ(例)

・一つ奥のハードルめがけて踏み切る
・腰を高くして踏み切る
・「タタンッ!」のリズムでリード脚を素早く引き出す
・初心者の場合:「とにかく強く大きく遠くに踏み切る」

 

これら以外にも、自分なりの試行錯誤で、短く滑らかで鋭い踏み切り動作を習得していく必要があります。

ハードリングでの着地のポイント

ハードル走の着地でかかる力

ハードルでの着地は、スプリント時と少し違って地面からの反力が小さくなる傾向があります。ハードルから降りるときは「身体を支えるだけ」の力以外を発揮しづらいことが関係しています。

 

※谷川(2012)より作図

 

ただ、初心者の場合は、ハードルを高く越えすぎてしまい、着地でも大きなブレーキをかけてしまいがちです。そのような選手は、通常のスプリント時よりも大きな力がかかってしまうことになります。

 

 

上手い着地動作とは?

着地では、落ちてくる自分の身体をしっかりと支えて、次の動作にスムーズにつなげることが大切になります。すなわち、ハードルから素早く下りて一瞬で体重を支え、次の一歩をすぐに接地できるようにすることが上達のカギです。

 

また、レベルが高い選手では、着地でも大きな力を後ろへ発揮して、スプリントと同じように加速することができているようです。

 

 

着地でのコツ

踏み切りでのコツと同じように、着地動作にも色々なコツがあります。

・腕を一瞬釣り上げる
・身体に近いところを腰高で踏む
・「タタンッ!」のリズムで着地と次の1歩を出す

 

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参考文献

・伊藤章, & 富樫勝. (1997). ハードル走のバイオメカニクス的研究: スプリントとの比較. 体育学研究, 42(4), 246-260.
・谷川聡(2012)陸上競技入門ブック ハードル.ベースボール・マガジン社,pp.71,73.

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