日本のコーチ育成の方向性




日本のコーチ育成の方向性

 

スポーツ指導の現場において暴力が多く発生しているという事態を受けて、2013年に文部科学省は「スポーツ指導における暴力根絶へ向けて」という声明を出しています。

 

 

ここでは、「スポーツ指導から暴力を一掃するという基本原則に立ち戻り、スポーツ界を挙げて取り組む必要がある」ということが強く述べられています。

 

それと共に、コーチング技術やスポーツ医科学に精通した人材をしっかりと育てられるよう、指導者養成、研修の充実を図り、新時代にふさわしいスポーツ指導方法を確立させていくことが重要であると念押しされています。

 

 

これを受けて、「スポーツ指導者の資質能力向上のための有識者会議(タスクフォース)」が設置され、「新しい時代にふさわしいコーチング」についての報告書(文部科学省,2013)がまとめられました。

 

 

そこで掲げられた、今後取り組むべき課題解決への方策が以下の通りです。

 

 

コーチングの改善方策
  • コーチングに「社会の目」やグローバルな動向を反映させる仕組み
  • 最適なコーチングのために必要な知識・技能の明確化とその活用を図るための方策
  • 子供の発達段階に応じた長期的な視野をもったコーチング
  • コーチング環境のオープン化
コーチの資質能力向上方策
  • コーチの質の保証を図るためのスキーム
  • コーチの継続的かつ競技横断的な学習のための方法・体制の開発・整備
  • コーチの活用のための方策
  • スポーツにおけるグローバル人材の輩出

 

 

この中の、「最適なコーチングのために必要な知識・技能の明確化とその活用を図るための方策」について、2014年に日本体育協会が新たな取り組みとして「コーチ育成のためのモデル・コア・カリキュラム作成」というものを始めています。

 

モデル・コア・カリキュラムとは、新しいスポーツ指導者養成カリキュラムのことです。これは、従来のカリキュラムが目指した、知識や技能の習得のみならず、スポーツ指導の現場で起こり得る様々な問題に対して、適切な対応が取れる実践力を身につけることを重視しています。

 

 

 

 

 

指導者養成講習会において、どういう知識を得て、どのようなスポーツ技能を身につけたかというのは重要です。しかし、それだけでなく、現場で起こる様々な課題にいかに対処できるかどうかの能力に目を向けて、育成することも必要だと言えます。

 

知識を得て、「分かったつもり」になっている状態にとどまってしまっては何にもなりません。その知識を利用して「現場で活用できる力」を育て、実践できる指導者が求められるようになっています。

 


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