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ロングスプリント生理学②(有酸素性能力)

400m走ではATP-CP系や解糖系といったエネルギー供給系が重要であることは周知の事実でしょう。

 

「ロングスプリント生理学①(無酸素性能力)」

 

 

 

しかし、400mにおける平均的なエネルギー供給の割合を見てみると、有酸素系からの貢献率は50%前後と、約半分を占めていることが分かります。(選手のレベル、能力により差はあります。)

 

 

 

 

 

 

この有酸素系の能力も決して見逃すことはできないということです。

 

持っている最大スピードが高くないのに、400m走が速い選手は多くいます。

 

これには有酸素系の能力も大きく関係していると言えるでしょう。

 

 

☆有酸素性の能力と400m走パフォーマンスの関係

 

一般に中長距離選手は有酸素性能力に優れているといいます。

 

400m走の記録が同程度(平均49秒くらい)の短距離選手と長距離選手のエネルギー供給貢献率は長距離選手群の方が有酸素系のエネルギーからの貢献率が3―8%高かったという報告もあります。

 

このように400m走のタイムが同程度でも、長距離選手のように有酸素性の能力が優れていると思われる選手では400m走でも有酸素系からのエネルギー貢献率が高い傾向があり、その能力が400m走のパフォーマンスに影響を及ぼしていると考えられます。

 

 

 

では、この有酸素性の能力と400m走のパフォーマンスにはどのような関係があるのでしょう。

 

400m走の記録と有酸素性能力の指標であるVo2ピーク値(とある負荷漸増テストでの1分あたり、体重あたりの最高酸素摂取量)との関係を調べた研究があります。

 

 

 

 

 

このように、400mの記録とVo2ピーク値だけをみると有意な相関関係はないようです。

 

これは400m走において有酸素性の能力というのは必ずしも大きな影響を及ぼさないことを示唆しています。

 

 

 

しかし、この有酸素性能力の指標であるVo2ピーク値と

 

・全力疾走時の速度に対する、400m走終盤の筋疲労時の速度の割合

 

・60秒間走の30―70m付近の走速度に対する、60秒間走の平均タイム

 

では、有意な相関関係が認められており、特に後半、終盤や疲労時の速度維持に有酸素性能力の高さが大きく影響することが分かります。

 

400m走全体での有酸素系の貢献率が50%近くあることや、後半での有酸素系からの貢献率は70%近くになることを踏まえると、400m走における有酸素性能力は決して軽視できるものではないでしょう。

 



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