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筋肥大のメカニズム①(マッスルメモリーと筋サテライト細胞)


筋トレをやると、どのようなメカニズムで筋肥大が起こるのでしょうか?

 

ここからは、そのメカニズムの1つである「筋線維再生系」に迫っていきます。

 

 

 

 

「筋線維再生系」

 

筋肥大のメカニズムには大きく分けて2つありますが、その1つが「筋線維再生系」と呼ばれるものです。

 

 

これは、筋線維が傷ついたりしたときに、それを修復しよう、再生させようといった仕組みで、筋トレをやることでこれが促されます。

 

 

これによって、筋線維1本1本が太くなったり、はたまた、新たな細胞を作って、筋線維を増やしていくことができるのです。

 

 

「マッスルメモリー」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

 

 

これは、筋肉は1度しっかり鍛えて太くしておけば、数年休んで再びトレーニングを再開したときでも、筋肥大が早く起こるというものです。実は、筋線維再生系はこれに深く関係しています。

 

 

筋線維には「筋サテライト細胞」という幹細胞(いわゆる筋線維の種となる細胞)が、張り付いています。普段はおとなしくしているのですが、筋トレをするとこのサテライト細胞は活性化し、増殖するのです。

 

 

この、筋線維の種である「筋サテライト細胞」が増殖することで、新たな筋線維の核を作ったり、筋線維を増やしたりしていきます。

 

 

筋線維の「核」自体は、1度増えると基本的に減ることはありません。そのため、しっかりとトレーニングをして、筋線維の核をたくさん増やしておけば、10年ほど先まではそれがちゃんと残っていて、筋肉も太くなりやすい・・・と、なるわけですね。

 

 

これがマッスルメモリーというメカニズムです。

 

 

したがって、何十年たっても筋肉が成長しやすい状態にするには、若いうちから筋線維の核を増やして、マッスルメモリーを蓄積させておく必要があります。

 

では、この筋線維の核を効率よく増やしていくにはどうしたらいいのでしょうか?

 

 

 

筋線維の核を効率よく増やすには?

 

一つの核が制御できる筋線維のサイズには限界があるようで、ある一定サイズの筋線維の太さを超えると、筋線維は核を増やす必要が出てきます。

 

 

なので、ベーシックに、トレーニングによって筋線維を太くする。そして筋サテライト細胞を活性化させて筋線維の核を増やさなければなりません。

 

 

この筋サテライト細胞を効率よく活性化させる手段として、「エキセントリックな負荷」が挙げられます。いわゆる、伸張性の筋収縮を使ったトレーニングです。

 

 

筋肉が収縮しようとしながら、引き伸ばされるような状況は、速筋線維を効率よく使うことができ、筋肉の大きな負荷をかけることができます。(伸張性の筋収縮についてはこちら「サルでもわかる、伸張性収縮の特徴」

 

 

このようなトレーニングをバランスよく取り入れながら、筋線維の核をしっかりと増やしていくことが、マッスルメモリーを蓄えるうえで重要になってくるでしょう。

 

 

 

まとめ

 

・筋肥大のメカニズムの1つが「筋線維再生系」で、これは筋肉が傷ついたときに再生を促す仕組み。

 

・筋肉には、筋サテライト細胞という筋線維の核の基が張り付いており、筋トレによって活性化することで、筋線維の核を増やす。

 

・一度増えた筋線維の核は10年先まで残り、トレーニングを数年休止した後でも、筋肉がつきやすい状態を保持する。これがマッスルメモリー。

 

・筋サテライト細胞を効率よく刺激するには伸張性の筋力トレーニングが重要。

 

 

参照文献

・・寺田新. (2017). スポーツ栄養学: 科学の基礎から 「なぜ」 にこたえる. 東京大学出版会.
・石井直方(2015).石井直方の筋肉の科学.ベースボール・マガジン社.
・山地啓司, 大築立志, 田中宏暁 (編), スポーツ・運動生理学概説. 昭和出版: 東京(2011).
・勝田茂, 和田正信, & 松永智. (2015). 入門運動生理学. 杏林書院.
・芳賀脩光, & 大野秀樹. (2003). トレーニング生理学.

 



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