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加齢による筋線維タイプの変化


「トレーニングによる、筋線維タイプの変化」と「筋線維タイプの移行(遅筋から速筋への変化は起こるか?)」にて、基本的に速筋と遅筋間のタイプの変化は起こらないことを紹介しました。

 

 

ですが、何事にも例外はつきもので、ケースによっては人間においても、速筋線維が遅筋線維に変わってしまうことがあるのです。

 

 

そのケースというのが「加齢」です。

 

 

人の場合、加齢とともに筋肉は萎縮していきます。個々の筋線維が細くなるとともに、なんと筋線維の数も減っていくのです。そしてこの時、主に減っていくのが速筋線維。すなわち、速筋線維が減っていき、遅筋線維の割合が高くなるという変化が起きるのです。

 

 

では、なぜこのような変化が起こるのでしょうか?

 

 

 

運動神経(司令塔)がいなくなると、筋線維は新しい司令塔を探す

 

筋肉は運動神経によって支配されています。詳細はこちら(サルでもわかる、「運動単位」)

 

 

この運動神経は年を取るにしたがって、死んでいってしまいます。1つの運動神経には、数十から数千本もの筋線維がつながっているため、運動の司令塔である運動神経が死んでしまうと、その支配下にあった筋線維たちは行き場を失ってしまいます。

 

 

そこで、筋線維たちは新しい司令塔を探して、他の運動神経につながるというのです。

 

 

そして、行き場を失っていた筋線維が速筋線維で、新たな司令塔が遅筋線維の運動神経だった場合、何が起こるでしょうか?なんと、遅筋線維の司令塔の影響が強いことが原因なのか、遅筋線維の運動神経の支配下に回った速筋線維は、遅筋線維になってしまうのです。

 

 

 

 

 

加齢によって死滅しやすい運動神経は、やはり速筋線維の運動神経がメインのようで、これが影響して、加齢に伴って、速筋線維の割合が減り、遅筋線維の割合が増えていくことになります。

 

 

 

この原因としては、速筋線維のほうがエネルギーの消費効率が悪いことが挙げられます。例えるなら、車の維持費。維持費が高いものは手放したくなるものでしょう。

 

 

この速筋線維の現象を防ぐことは、筋肉量の減少を防ぎ、健康な身体を維持するうえで非常に重要です。そのために現時点でこれを防ぐ可能性があることは、速筋線維の運動神経をしっかりと使ってあげること。使わなくなったものは捨てられる…ならば、しっかりと使い続けることで、それを維持していけると考えられます。ある程度負荷をかけるような筋力トレーニングをしっかりと行い、何歳になっても、自分の力でバリバリ動ける身体を目指しましょう。

 

 

 

まとめ

 

・加齢によって、速筋線維の運動神経は死滅しやすくなる。

 

・運動神経が死滅した、支配下の速筋線維たちは、遅筋線維の運動神経の支配下になりやすい。

 

・遅筋線維の運動神経の支配下に入った速筋線維は、遅筋線維に変化する。

 

・まだ研究段階ではあるが、若いうちから速筋線維を刺激しておくことで、高齢者の筋量減、寝たきりを改善できる可能性は高い。

 

 



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