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トレーニングの原理と原則の違いが分からないという人へ

トレーニングの原理と原則の違いが分からないという人へ

 

 

トレーニングの原理と原則の違い

 

身体能力を向上させていくためのトレーニングにおいて、必ずそうなることを「トレーニングの原理」守るとトレーニングの効率が上がることを「トレーニングの原則」と言います。

 

スポーツのトレーニングについて勉強していると、どちらがどちらか分からなくなってしまう人は多いでしょう。また、どの原理が、どの原則が何を指しているのかいまいち思い出せない人も多いでしょう。

 

そんな時は、以下の画像を保存して、思い出してみてください。トレーニングの原理・原則の違いと、それらが意味するところを、簡単に分かりやすくまとめています(とは言え、テストのときには図のまんまの答え方はしないように注意してください)。

 

 

以下、一つ一つ見ていきます。

 

 

トレーニングの原理

 

トレーニングの原理は、トレーニングをする中で、「必ずそうなること」を指します。どうあがいてもこれだけは揺るがないという原理です。

 

 

過負荷の原理

過負荷の原理(オーバーロードの原理)とは、トレーニング負荷は、日常生活レベルよりも少し高めでないと、トレーニング効果は得られないということです。

 

日常生活で、買い物に歩いたり、階段を上ったりするとき、私たちの筋肉には少なからず負荷がかかります。しかし、そのような、いつも通り受けているレベルの刺激では、筋肉がムキムキになっていくことはありません。

 

したがって、筋力を高めるにしろ持久力を高めるにしろ、日常生活レベル以上の負荷を与えなければいけないという原理、これが過負荷の原理です。

 

 

可逆性の原理

可逆性の原理は、トレーニングをやめてしまったら、そこまでで得られていたトレーニング効果が無くなってしまう、元に戻ってしまうということです。

 

どんなに長い間トレーニングしてきたアスリートでも、引退して長い期間が経ってしまうと、その身体能力は衰えていってしまいます。したがって、トレーニングはコツコツ継続していかなければ、長期的に強くなることはできないということです。

 

 

特異性の原理

特異性の原理とは、ヒトが得られるトレーニング効果は、そのトレーニング刺激に特異的であるということです。腕の筋力トレーニングをしたら腕の筋力が向上します。マラソンのトレーニングをしたらマラソンのための能力が向上します。トレーニングした能力しか、向上しませんよというわけです。

 

水泳をいくら頑張っても、陸上100m走の記録が効率的に伸びていくとは考え難いですし、腕の筋トレを頑張っても、脚の筋力はなかなか上がらないでしょう。

 

やみくもにトレーニングするのではなく、目的に応じたトレーニングを実施しなければ、狙った効果は得られません。

 

 

 

トレーニングの原則

 

一方で、トレーニングの原則は、トレーニングを進めていく際に守るとその効率が良くなることを指しています。

 

 

漸進性の原則

トレーニング負荷は徐々にレベルを上げていくと良いということです。例えば、スクワットを60㎏の重さで10回2セットを週に2回実施していたとします。これを継続していると、だんだんと重さに慣れてくるはずです。しかし、そのままずっと60㎏10回2セットを週2回で継続していても、それ以上のレベルには到達しづらくなってしまいます。

 

なので、慣れてきたらトレーニングの強度や量、頻度を増やしたりして、より高いレベルでトレーニングをしていかないと、効率よく能力を向上させることはできません。

 

 

全面性の原則

あるスポーツのパフォーマンスに関係している能力は、バランスよく向上させていくことが重要だということです。例えば短距離走では、下半身の筋力やパワーだけでなく、上半身の筋力やパワーも必要です。ここで、下半身ばかり鍛えて、上半身のトレーニングを一切やらなかったら、効率よいパフォーマンスUPは望めません。

 

このように、何か一つだけをトレーニングして、他の要素を無視するのではなく、パフォーマンスに関連する要素は全面的にトレーニングをしていきましょうということです。

 

 

個別性の原則

トレーニング効果には個人差が大きく出るから、トレーニングを考えるときはその個人差を考慮した方が良いということです。性別、年齢、競技歴などが違えば、目標は同じでも、効率よく能力を高められるトレーニングは異なるはずです。

 

そのような個人差を考慮したうえで、自他のトレーニングを考えることが重要です。自分はこうやって上手くいったから…という経験が、他者にも通用するとは限りません。

 

 

反復性の原則

トレーニングは1度だけではなく、反復して実施した方が効果が得られやすいということです。1回筋力トレーニングをしただけでは、筋力の向上はほとんど起きない…というのは、容易に想像できることでしょう。1回のトレーニング効果はそこまで大きなものではありません。

 

コツコツと反復していくことで、その能力は効果的に高まっていきます。継続したトレーニングの重要性を説くものです。

 

 

意識性の原則

トレーニングする部位や、そのトレーニングノン目的を意識して取り組んだ方が、効果が上がりやすいということです。

 

何気なく言われた練習に取り組んでいるよりも、「このトレーニングはどういう目的があって、そのためにはどういうイメージでやるのが大切なのか」を、意識できているのと、そうでないのとではトレーニング効果には雲泥の差が生まれることもあるでしょう。

 

自分で考えて、トレーニングに取り組める能力を高めるためにも大切なことです。そのような能力が培われていれば、たとえスランプに陥ってしまったとしても、自身で解決策を見出して、乗り越えられる可能性は高くなるはずです。長期的に強くなっている選手には、この能力に長けている場合は多いでしょう。


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