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コラーゲンを摂取したらきちんと吸収されて、コラーゲンとして使われるのか?

コラーゲンを摂取したらきちんと吸収されて、コラーゲンとして使われるのか?


 

 

 

タンパク質は体内の消化酵素によって分解され、最終的には「アミノ酸やペプチド」という状態になって、小腸から吸収されます。「コラーゲン鍋で美容効果を高める」などで知られる、コラーゲンもこのタンパク質の一つに分類されます。

 

 

しかし、コラーゲンは非常に複雑な構造をしており、そのまま摂取してもほとんど吸収されません。なので、食品として売られているコラーゲンは、それを酵素処理したゼラチンであることがほとんどです。

 

 

しかし、ゼラチンももとはタンパク質です。最終的には分解され、アミノ酸、ペプチドの形で吸収されます。そのため、コラーゲン鍋、ゼラチンを食べたからと言って、コラーゲンとしてお肌の材料として使われる…わけではないということになってしまいます。

 

 

が、しかし、近年の様々な研究によって、コラーゲンを分解したものであるコラーゲンペプチドを摂取すると、コラーゲンの分解成分がきちんと血流や肌に届くことや、骨の再構築、軟骨組織においては効果的であるということが報告されています(Yazakiほか,2017;Guillerminetほか,2010)。

 

 

より分解された状態であるコラーゲンペプチドの状態で摂取をすると、分解された元コラーゲンであるアミノ酸は、元コラーゲンだったことを記憶しており、一度体内で分解されても体内でコラーゲンとして利用されるというものです。

 

 

この現象は、分解される以前のコラーゲンや、ゼラチンの状態で摂取した時では起きてくれない現象のようです(Yamamotoほか,2016)。

 

 

このように、コラーゲンペプチドの摂取は、肌や骨、腱などの組織の構造に重要な役割を果たしているものとして、近年注目されています。

 

 

 

参考文献

・Yazaki, M., Ito, Y., Yamada, M., Goulas, S., Teramoto, S., Nakaya, M. A., ... & Yamaguchi, K. (2017). Oral ingestion of collagen hydrolysate leads to the transportation of highly concentrated Gly-Pro-Hyp and its hydrolyzed form of Pro-Hyp into the bloodstream and skin. Journal of agricultural and food chemistry, 65(11), 2315-2322.
・Guillerminet, F., Beaupied, H., Fabien-Soulé, V., Tomé, D., Benhamou, C. L., Roux, C., & Blais, A. (2010). Hydrolyzed collagen improves bone metabolism and biomechanical parameters in ovariectomized mice: an in vitro and in vivo study. Bone, 46(3), 827-834.
・Yamamoto et al. "Absorption and Urinary Excretion of Peptides after Collagen Tripeptide Ingestion in Humans." Biological and Pharmaceutical Bulletin 39.3 (2016): 428-434.

 

 

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