100m選手の体力トレーニング(一般的準備期)

100m選手の体力トレーニング(一般的準備期)




100m選手の体力トレーニング(一般的準備期)

 

100m選手に必要な能力

 

100mスプリンターでは

 

①素早くトップスピードに乗る加速力
②高いトップスピード
③トップスピードの持久力

 

をいかに高めていくかが重要です。そのために最も長い時間をかけて鍛えて行かなくてはならない能力が、以下の土台の下位部分にあたるものです。

 

 

 

筋肉量を増やす

 

筋肉量を増やすことで主に得られることは以下の通りです。

 

・最大筋力のポテンシャル向上
・高いスピードで発揮できる筋力のポテンシャル向上
・短時間で発揮できる筋力のポテンシャル向上
・筋肉内に蓄えられるエネルギー基質増加(クレアチンリン酸やグリコーゲン)

 

 

これらは全て、爆発的な加速力や高いトップスピード、その持久力に関わる能力です。したがって、筋肉量を増やしていくことは100mスプリンターの身体作りの基本とみなすことができます。

 

 

この筋肉量を増やしていくためには、筋力トレーニングを行い、過負荷をかけていくことが必要です。ウエイトトレーニングであれば、1RM(1回やっと挙げられる重さ)の80%以上の重さで6〜10回を数セット…を目安にトレーニングをしてみましょう。

 

 

短い坂ダッシュや、スレッド走などでも筋を肥大させることができます。

 

 

 

ミトコンドリアや毛細血管を増やす

 

100m走は、運動時間が十数秒ではありますが、後半の持久力の高さは記録に関係してきます。100m走もずっと最大スピードではない、後半疲労する持久運動なわけです。

 

 

そのため、いかに持久力のある筋肉を作るかはトレーニングの重要な視点です。

 

 

筋肉の持久力に関わるのが、ミトコンドリアというエネルギーの生産工場や、酸素を届ける毛細血管です。トレーニングではこれらを増やしていくことが必要になってきます。

 

 

このミトコンドリアや毛細血管を増やすためには、トレーニングでエネルギーを減らし続けるような刺激が重要です。例えば、「150m×5 r:1分」のように、そこそこ高いスピードで多くの距離をこなすような刺激を与えたり、休息を短くして追い込むような刺激が大切になります。

 

 

 

トレーニング計画の例

 

 

 

週に2日以上は休養日を設けましょう。ボリュームの多いトレーニングには、きちんと回復日を伴わせることが必要だからです。

 

 

また、持久的なトレーニングの効率やウエイトの効率を高めるためにも、最大スピードを出すような刺激は定期的に入れておくと良いかもしれません。週2日あると、維持しやすいです。

 

 

トレーニングを進めていきながら、その全体のボリュームを増やしていけることが重要です。以前より量がこなせない、量は同じなのになんかキツイ…という場合はトレーニング内容を考え直す必要があります。

 

 

 

100mレースだけでは、これらの能力を効率的に鍛えるのは難しい

 

100m選手は100mのトライアルが一番の練習になります。当然です。縄跳びが上手くなりたければ縄跳びの練習をするわけですし。

 

 

しかし、ある程度レベルが上がってくると、100mレースだけで、100m走の記録を伸ばすための体力を十分に高められなくなってきます。

 

 

100mレースで十分鍛えられる要素と、100m走に必要な要素は、必ずしも全て一致しないからです。

 

 

 

 

だからこそ、別のことをやって100m走に必要な能力を高めていく戦略が必要になります。

 

 

一般的準備期では土台作りとして、100mレースだけでは十分に高められない要素を中心にトレーニングをしていく期間…とも言えるでしょう。



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