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ベクトルとスカラーって何が違うか意味不明な人へ(速さと速度の違い)

物理量とは?

バイオメカニクスを学んでいると、様々な「量」が出てきます。

 

例えば「力」「速度」「温度」「時間」「角度」「距離」「変位」などです。このような、バイオメカニクスで扱う様々な「量」のことは「物理量」と呼ばれています。


「スラカー量」と「ベクトル量」の違いは?

物理量には「スカラー量」「ベクトル量」と、大きく2種類に分けられます。

 

それぞれどう違うのかを見ていきましょう。

 

 

スカラー量とは?

「スカラー量」とは、大きさのみを持つ物理量のことです。

 

~スカラー量の例~

 

「時間」「温度」「質量」「速さ(スピード)」「体積」「面積」「長さ」「距離」

 

これらの量は「大きさ」のみを表すもので、「大きさの向き」は関係ありません。

 

 

ベクトル量とは?

一方、ベクトル量は「大きさと向き」を持つ物理量のことを言います。

 

~ベクトル量の例~
「変位」「速度」「加速度」「角変位」「角速度」「角加速度」「力」「トルク」「位置」

 

「速さ(スピード)」と「速度」ってどう違う?

スカラー量とベクトル量の違いで、もっとも困惑度が高いトピックが「えっ!速さ(スピード)と速度って違うの??」というものです。

 

物理では、速さはスカラー量であり、速度はベクトル量として、明確な違いがあります。

 

 

「速さ(スピード)」はスカラー量

車が時速100kmで走っている、と言う時は、ただ車がどこに向かって走っているのかは関係ありません。なのでスカラー量です。

 

つまり速さは、時速100kmなどという、大きさのみを指定するだけで良いものと言えます。

 

 

「速度」はベクトル量

一方、ベクトル量は大きさと向きを指定する必要があります。

 

車が時速100kmで動いている…ではなくて、「どこに向かって動いているのか」を示す物理量です。

 

A地点から100km離れたB地点までグニャグニャと移動する車の「速度」を考えてみましょう。

 

この時、B地点までの到達時間は1時間でした。

 

A地点から100km離れたB地点の方向に、1時間で移動できたので、この時の車は

 

「AからBの方向に100km/hの速度を持った」と、表せます。

 

しかし、実際にはグニャグニャと走行していたので、車は実際100km/h以上の「速さ(スピード)」で移動していたことになります。これは向きを指定していないので、スカラー量です。

 

 

このように、「大きさ+向きを指定する」のがベクトル量で、「大きさのみを表す」のがスカラー量です。

 

これを理解できれば、「速さ(スピード)」と「速度」の違いも分かるようになるでしょう。

 

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