自分の経験のみに頼って練習をする代償として、「車輪の再発明問題」が挙げられます。
車輪の再発明(しゃりんのさいはつめい、英: reinventing the wheel)は、車輪を題材にした慣用句であり、世界中で使われている。「広く受け入れられ確立されている技術や解決法を知らずに(または意図的に無視して)、同様のものを再び一から作ること」を意味する。(Wikipediaより引用)
陸上競技のトレーニングに置き換えると、自分が「これは効果があるんじゃないか?」と考えついたトレーニングやトレーニング計画は、すでに誰かが考えていて、実践して、検証済みかもしれない。
ということです。そして一番残念なのが、
「効果があるかもしれない、やってみよう」と思いついた方法が、すでに誰かが徹底的に検証して効果がないと分かり、誰もやらなくなった方法…であった場合です。
考えに考え抜いて思いついた方法が、実は「すでに効果なしとされていた方法」だったら落ち込みます。
しかも、「すでに効果なしとされていたトレーニング」に1年も費やしてしまっているのだとしたら、これ以上もったいないことはありません。
すなわちこれは、他者の経験、失敗から学んでいなかった、ということです。
でも、「他の人はあの方法で失敗しているけど、自分は成功するかもしれないじゃないか!」
そう反論する人もいるかもしれません。
確かにそうで、全ての人に効果がある、全ての人に効果がない…そう断言出来るような方法は恐らく存在しません。
しかし、
・ほとんどの人には効果がある、ほとんどの人には効果がない、そういう方法が存在している。
・なぜ効果があるのか、ないのか、その理由、メカニズムがあるはず。
上記の2点がもし分かっているのだとしたら、歴史から学んでいる人と、そうでない人では、その後の行動、そして結果に間違いなく差が出ます。失敗のリスクが大きく下がるからです。
先に説明した通り、限られた時間の中で結果を出すには、自分の経験だけではなく、他者、歴史から学び、考えに考え抜いて行動し続ける必要があります。
では、ここでいう「他者の経験、歴史」はどのようにして学べば良いのでしょう?