「科学」という言葉が入っていると、途端に「そんな難しいことは分からない、僕なんかが理解できるはずがない」と言った印象を受ける人が多いです。
また「科学だなんて、そんなハイテクな機器を取り入れる予算なんてあるはずがない」なんて声を聞こえて来そうです。
しかし、トレーニング科学は基本的なものであればそんなに難しいものではないですし、ハイテクなマシンを使うことが「科学的トレーニング」というわけではありません。
例えば
「筋肉を効率よく成長させるためには、休養と栄養を摂ることが大切。そう言った科学的根拠は十分に蓄積されている。」
「だから、休養や栄養を重視しよう。」
これでも理屈としては十分科学的になるわけです。何もマシンを使ったすごいトレーニング=科学…なんてわけではありません。
本当に基礎的な原理、原則を知っておくだけでも、間違いなくトレーニングの成果は変わってきます。
逆に知らなければ、練習を頑張っても成果に繋がらない日々を過ごしてしまうリスクは格段に上がるでしょう。
そんなこと御構い無しに記録を伸ばし続けている人もいるかもしれませんが、そういう人は圧倒的にセンスが良く、知らないうちに合理的なトレーニングをやっていた…という場合がほとんどです。
記録が伸びるのには必ず理由があり、記録が落ちる、スランプに陥るのにも必ず理由があります。
その理由を徹底して追求できるかどうか、それを考えるための材料(知識)があるかどうかが、その後の選手の伸び代を決めるはずです。
何も考えない、惰性で行動してしまう行き当たりばったりの練習では、なぜ記録が伸びたのか、落ちたのかが、その理由が分かりません。
考えること。考えるための知識を得ること。
これら無くして、記録を伸ばし続けることはとても難しいことだと言えるでしょう。