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陸上選手におけるクレアチン摂取のメリット・デメリット

クレアチンとは?

クレアチンについて、コチラの動画で詳しく簡潔に紹介しています

 

 

筋肉に蓄えられているエネルギー源に「クレアチンリン酸」というものがあります。このクレアチンリン酸は、大きなパワーを発揮するのに大切なエネルギー源です。しかし、筋肉の中に少ししか蓄えがないので、そのパワーはあまり長続きさせることができません。

 

※ヒトはATPという物質を分解するときに生まれるエネルギーを利用して活動している。ATPがなくなると活動できなくなるので、ATPを作り直す(再合成する)必要が出てくる。素早く再合成をするときに使われるのが「クレアチンリン酸」

 

「クレアチンサプリメント」を摂ると、体内のクレアチンリン酸の貯蔵を30%くらい増やすことができます。これによって、ハイパワーの発揮やその持続力が必要な選手に様々なメリットがもたらされることが分かっています。

 

 

メリット①「パワー発揮と持続力向上」

150秒以下の激しい運動でのパフォーマンスが高まります(1〜5%くらい)。爆発的なパワー発揮に関わる筋肉内のエネルギー源が増えるので、30秒以下の激しい運動では特に効果が高いです。ウエイトトレーニングも、いつもより重いものが多く挙げられます。

 

 

メリット②「トレーニング効果が高まる」

トレーニングを高いパワーで多くやれるので、クレアチンを普段から摂っていれば、筋力やパワーの向上幅が高まることが期待できます。スプリント、ジャンプ、投てき、ウエイトも然りです。また、中長距離の高強度インターバルトレーニングの効果も高まります。

 

 

メリット③「精神疲労、集中力低下を防ぐ」

クレアチンリン酸は脳にも5%ほど貯蔵されてます。クレアチンを摂ることで精神疲労や集中力低下、さらには気分の落ち込みを防げます。高齢者の認知能力改善にも効果あり。激しい練習や試合が続く場合はもちろん、精神状態を良好に保つためにも良いです。

 

 

メリット④「怪我からの復帰を早める」

怪我期間の筋肉量、筋力維持+リハビリ期間の筋肉量、筋力回復を助けます。メリット③と合わせて、精神と筋肉の状態両面から考えて、怪我人であろうと摂取すべきサプリメントです。

 


クレアチンに関する心配事

クレアチンの摂取に関しては何千もの研究が行われてきて、ほぼ間違いなく効果のあるサプリメントとして知られています。よってサプリメントとしての利用価値は最上級だと言っても過言ではありません。しかし、本当にそうなの?デメリットないの?という声も多いです。

 

 

心配事①体重増えないの?

クレアチンリン酸が筋肉に貯蔵される時、水分も取り込まれるので、体重が1kgくらい増えます。その点、長距離やジャンプ系の選手は不安に思うことが多いです。しかし、クレアチンで体重が増えても大してジャンプ力は落ちませんし、普段のトレーニング効果が高まることによる長期的なメリットの方が遥かに高いと考えられます。

 

長距離についてもスピード・ウエイトトレーニングの効率が高まれば、ランニングエコノミー(走りの効率)やスパートのキレ改善が見込め、体重増加分よりも大きなメリットが受けられます。

 

「体重が増える=パフォーマンスが下がる」訳ではないことを覚えておきましょう。

 

 

心配事②肉離れしないの?

しません。

 

 

心配事③お金がない

クレアチンは他のサプリメントと比較しても圧倒的に安い部類です。1kg2000円~3000円とかで1日5gとかしか要らないので、それだけで半年以上保ちます。

 

 

クレアチンモノハイドレート(My protein)

 

 

 

「クレアチンの飲み方」

1日5gを糖質やタンパク質を含んだ飲み物200mlくらいで飲みましょう。水分を多く摂るのが大切です。すぐに効果を出したいなら1日20g(4回に分けて)を1週間続けると良いです。その後は1日5gで大丈夫。

 

関連記事

・短距離・長距離・跳躍・投てき選手全員がクレアチンを摂るべき理由(陸上競技におけるクレアチンの効果)

 

まとめ

・クレアチンの摂取は「ハイパワーの発揮やその持続力向上」「トレーニング効果UP」「精神疲労、集中力低下防止」「怪我からの早期復帰」に役立つ。

 

・1日5gを糖質やタンパク質を含む水分200mlくらいで摂取…これを続けよう。

 

 

特に飲まない理由が見つかりません。飲みましょう。

 

 

 

参照文献
・Peter Peeling and Martyn J. Evidence-Based Supplements for the Enhancement of Athletic Performance. BinnieInternational Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism, 2018, 28, 178-187.
・Graeme L. Close , Craig Sale, Keith Baar,Stephane Bermon(2019)Nutrition for the Prevention and Treatment of Injuries in Track and Field Athletes.Int J Sport Nutr Exerc Metab, 29(2), 189-197.
・Machek, S. B., & Bagley, J. R. (2018). クレアチンモノハイドレートのサプリメント補給: アスリートの認知能力に関する留意点. Strength & conditioning journal: 日本ストレングス &コンディショニング協会機関誌, 25(10), 46-55.

 

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