問題点①「普段の練習効果や回復力が著しく落ちる」
食べすに運動しまくり、カロリー収支が大きくマイナス…と言うことは、筋肉に蓄えられているグリコーゲン(糖質)というエネルギー源がかなり減った状態になるので、当然筋力やパワー、持久力が落ちます。走るタイムやウエイトトレーニングの重さや回数が落ちていきます。練習からの回復も遅れるので、手軽にオーバートレーニングできてしまいます。
問題点②「筋肉が減る」
エネルギーが足りないと、身体は脂肪だけでなく筋肉も分解して不足分を賄います。特にカロリー収支が大きくマイナスになった状態で、筋肉に急ブレーキをかけるような刺激や、限界まで追い込むようなトレーニングを続けていると、筋肉の萎縮はさらに激しくなります(経験談: 体重は激減したけど跳べなくなった、逆に走れなくなったという人は多いです)。また、一気に絞ろうとすると筋量が減るリスクは高まりやすい(かも)。

問題点③「どんどん絞れにくくなる」
ヒトは痩せ続けると死にます。それでは都合が悪いので、運動に必要なエネルギー以外の消費エネルギーを減らして、体重がそれ以上減らないように適応します。つまり、すごく代謝が落ちます。また、筋肉には熱を勝手に生み出してくれるタンパク質があります。極端に摂取エネルギーを減らしてゴリゴリに運動してるとそのタンパク質が減ったり、働きが鈍ったりします。
圧倒的に消費エネルギーが多い長距離、競歩選手ほど絞れにくく、体脂肪率が高いことがあるのはそのためだと言われています(だから冷え性も多い)。しかし、これは少ないエネルギーでもたくさん動けるように身体が適応した結果であるとも言えるでしょう。全然食べてないのに体重増えちゃう…はあり得るわけです。
問題点④「長続きしない」
そういう減量方法だと、必ず焼肉に行きたくなります。プツンと糸が切れたようにドカ食い→罪悪感→翌日断食→ドカ食い…のループで最悪です。必ず焼肉に行きたくなります。目の前に肉と米、デザートがあれば食べるのです。人の意志なんて脆く儚く弱っちいものです。
このように、単に「食べずにガンガン運動する系ダイエット」では、体重は多少減るかもしれないけど、体脂肪だけが減る&パフォーマンスが上がる…とは限りませんし、まず健康的ではないです。
では、どんな点に注意したらよいのでしょうか?以下、減量の際に気をつけるべき視点について紹介します。