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筋肉とは?(骨格筋、心筋、平滑筋の違い)

随意筋と不随意筋

「筋肉」体重の70%以上を占める組織で、私たちヒトの身体活動のために無くてはならないものです。この筋肉は、随意筋である骨格筋と、不随意筋である心筋内臓筋に分けられます。

 

また、骨格筋と心筋は顕微鏡で見てみると横紋状(縞模様)の構造が見てとれることから、横紋筋とも呼ばれています。この筋線維の形は円柱状です。随意筋の収縮スピードは比較的早く、力強いと言われています。

 

一方、内臓筋は筋線維内のフィラメントが不規則に並んでいるため縞模様は無く、滑らかに見えるので、平滑筋と呼ばれています。この筋線維は紡錘の形をしているのが特徴です。横紋筋と比較して収縮スピードは遅く、リズミカルな収縮を繰り返します。

 

※フィラメント:タンパク質の分子でできた繊維状の構造。主にアクチンフィラメントとミオシンフィラメントとがあり、筋線維の最小単位である筋節(サルコメア)を構成している。

 

 


随意筋(骨格筋)

随意筋とは、自分の意志で動かせる筋肉のことです。

 

随意筋である骨格筋は、骨に付着し、身体を動かしたり、姿勢を維持したりする役割があります。また、この骨格筋は体重の40%を占め、人体を構成する主要な組織です。

 

骨格筋は、腱を介して骨とつながっています。また、骨格筋は収縮させる負荷を与えることで大きくなったり(筋肥大)、その収縮力を高める(筋力向上)ことも可能です。逆に、使わなくなると骨格筋は萎んでしまいます(筋萎縮)

 

また、骨格筋はグリコーゲン(糖)と呼ばれるエネルギー源を蓄えるタンクのような役割も果たしています。グリコーゲンは、食事から摂った糖を、溜め込みやすいように変化させたものです。

 

このように、骨格筋は機械的な負荷や、栄養素によるストレスに対して様々な適応をします。

 

そのため、この筋肉量が多いことは、運動能力を高めたり、怪我を防いだりするほか、心臓・血管系の疾患や認知能力とも関連しています。それとともに、骨格筋が多いことは、エネルギー代謝の活発さとも関係するため、肥満や糖尿病などの生活習慣病を防ぐためにも大切なことだと言われています。

 

さらに、この骨格筋は「熱を生み出す」働きの大部分(全体の6割)担っており、ヒトが活動するために必要な体温を保つことに大きく貢献していることも分かっています。なので、筋肉量が少ないと、先述した生活習慣病になりやすいほか、冷え性といった症状も出やすくなってしまいます。

 

不随意筋(心筋・内臓筋)

一方、不随意筋とは自分の意志では動かせない筋肉のことを言います。寝ていて意識が無くても、ちゃんと働いてくれる筋肉だということです。

 

 

心筋

この不随意筋の一つである心筋は、心臓を動かし、血液を全身に送り出す役割を担っています。もしも心臓が随意筋だとしたら、寝ている最中は意識が無く、心臓が止まってしまうことになるので大変です。そのため、心臓は意志とは関係なくその働きが調節され、絶え間なく動き続けています。

 

そして、絶え間なく動かし続けなければならないこの心筋には「ミトコンドリア」というエネルギーを生み出す器官や、「ミオグロビン」という酸素の運び屋が大量に存在しており、疲労耐性が非常に高いことも知られています。

 

心臓が絶え間なく、脈打ち続けられるのはこういったことが理由として挙げられるわけですね。

 

 

平滑筋(内臓筋)

平滑筋(内臓筋)内臓や血管を形作り、食べ物の消化や栄養素の運搬をサポートします。例えば、腸や胃、膀胱、気道などです。

 

縞模様は無く、表面が滑らかに見え、ミトコンドリアや筋グリコーゲンが比較的少ないのが特徴です。また、筋節(サルコメア)も存在しません。

 

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