随意筋とは、自分の意志で動かせる筋肉のことです。
随意筋である骨格筋は、骨に付着し、身体を動かしたり、姿勢を維持したりする役割があります。また、この骨格筋は体重の40%を占め、人体を構成する主要な組織です。
骨格筋は、腱を介して骨とつながっています。また、骨格筋は収縮させる負荷を与えることで大きくなったり(筋肥大)、その収縮力を高める(筋力向上)ことも可能です。逆に、使わなくなると骨格筋は萎んでしまいます(筋萎縮)。
また、骨格筋はグリコーゲン(糖)と呼ばれるエネルギー源を蓄えるタンクのような役割も果たしています。グリコーゲンは、食事から摂った糖を、溜め込みやすいように変化させたものです。
このように、骨格筋は機械的な負荷や、栄養素によるストレスに対して様々な適応をします。
そのため、この筋肉量が多いことは、運動能力を高めたり、怪我を防いだりするほか、心臓・血管系の疾患や認知能力とも関連しています。それとともに、骨格筋が多いことは、エネルギー代謝の活発さとも関係するため、肥満や糖尿病などの生活習慣病を防ぐためにも大切なことだと言われています。
さらに、この骨格筋は「熱を生み出す」働きの大部分(全体の6割)担っており、ヒトが活動するために必要な体温を保つことに大きく貢献していることも分かっています。なので、筋肉量が少ないと、先述した生活習慣病になりやすいほか、冷え性といった症状も出やすくなってしまいます。