最適なプロテイン摂取量は、体重よりもトレーニング内容による

最適なプロテイン摂取量は、体重よりもトレーニング内容による




最適なプロテイン摂取量は、体重よりもトレーニング内容による

 

 

トレーニング後のプロテインは何g摂ったらいい?

 

トレーニング後にプロテインを飲もうと思った時、「これは1回でどれくらい飲むのが良いのか?」との疑問を1度は抱いたことがあるのではないでしょうか?

 

 

日本のメーカーさんのプロテインであれば、おおよそ「1回で20gあるかないか」くらいを目安に飲んでくださいとの表記があります(ここでの20gはタンパク質量で20gです)。海外のメーカーのものでも、おおよそ20-25g程度が勧められています。

 

 

この量の基になっている情報というのが、筋トレ後に20-25gのプロテインを摂った時が最もタンパク質の合成が高まり、それ以上摂取してもさらにタンパク質の合成が高まることはなさそうだ…とする研究です(Witardほか,2016)。Witardほか(2014)の研究でも、脚のトレーニング後にプロテインを20g摂取させても、40g摂取させても、タンパク質の合成に差はみられなかったとされています。

 

 

このようなことから、「トレーニング後は20-25gくらいプロテインを摂取するのが良い」と言われるようになりました。

 

 

 

全身をトレーニングすると、体重によらず、より多くのプロテインを摂った方が良い

 

しかし、Witardほか(2014)の研究など、最適なプロテインの摂取量を調査した研究では、下半身だけのトレーニング、片脚だけのトレーニング…などと、特定の部位のみをトレーニングした研究が多いです。全身をトレーニングしたり、トレーニング量を増やしたり、または体重によっても必要量が変わったりする可能性があります。

 

 

そこで、Macnaughtonほか(2016)の研究では、全身をトレーニングさせたあと、20g or 40gのプロテインを摂取させ、その反応を除脂肪体重の重さごとに調べています。

 

 

その結果、除脂肪体重の重さに関わらず、20gよりも40gの方がタンパク質の合成が高まりました。

 

 

 

 

~方法~

・被験者:トレーニング習慣のある若い男性
⇒低除脂肪体重群15名(除脂肪体重65kg以下)
⇒高除脂肪体重群15名(除脂肪体重70kg以上)

 

・トレーニング:チェストプレス、ラットプルダウン、レッグカール、レッグプレス、レッグエクステンションを75%1RMで10回3セット

 

・トレーニング後、プロテイン20gまたは40gを摂取させる2つ実験を、ランダムな順番で実施し、筋タンパク質の合成度合いを調査。

 

 

~結果~
・低除脂肪体重群、高除脂肪体重群ともに、プロテイン40g摂取の方が筋タンパク質の合成が高まった。
・低除脂肪体重群と高除脂肪体重群で違いはみられなかった。

 

 

これらの結果から、全身をトレーニングすると、最適なプロテインの摂取量はよりより多くなること、またそれは除脂肪体重の大小の影響を受けにくいという可能性が示唆されました。簡単に言うと、「全身を多くトレーニングすると、体重の重さに関わらず、よりたくさんプロテインを摂った方が良いだろう」と言うことです。

 

 

注意点

 

筋肥大にとって最も重要であろうことは「1日全体のタンパク質の摂取量」です。ここで紹介しているのはあくまでも、トレーニング後のプロテインサプリメントの効果を最も得られるプロテインの量であることに注意しましょう。

 

 

関連記事

・「太る?腎臓に悪い?」陸上選手のための、プロテインに対する正しい知識

 

・寝る前のプロテイン摂取は、筋肉量を増やす効果的な戦略である

 

・トレーニングしてない日にプロテインを飲んでも意味がない?(太るだけ?)

 

 

 

 

参考文献

・Witard, O. C., S. L. Wardle, L. S. Macnaughton, A. B. Hodgson, and K. D. Tipton. 2016. Protein considerations for optimising skeletal muscle mass in healthy young and older adults. Nutrients 8: doi: 10.3390/nu8040181.
・Witard, O. C., S. R. Jackman, L. Breen, K. Smith, A. Selby, and K. D. Tipton. 2014. Myofibrillar muscle protein synthesis rates subsequent to a meal in response to increasing doses of whey protein at rest and after resistance exercise. Am. J. Clin. Nutr. 99:86–95.
・Macnaughton, L. S., Wardle, S. L., Witard, O. C., McGlory, C., Hamilton, D. L., Jeromson, S., ... & Tipton, K. D. (2016). The response of muscle protein synthesis following whole‐body resistance exercise is greaterfollowing 40 g than 20 g of ingested whey protein. Physiological reports, 4(15).

 



サービスメニュー

・陸上競技のトレーニングを科学的に考える電子book

「スライドで学ぶ~陸上競技の科学~」


・登録時に「ハムストリングの肉離れを防ぐ」をプレゼント

上記電子bookを無料でプレゼント「メルマガ登録」

*メールアドレス
*お名前(姓・名)


・コーチがいない選手、競技経験の無い部活動顧問の先生方へ

「トレーニング指導・メール相談はこちら」


 


トップページへ

 





400mハードルに最も有利なレーン、風は?

400mハードルでは、トラックを1周しつつ35m間隔で並べられた10台のハードルを越えていかなければなりません。この競技でのハードリングは、直線競技の110mハードルや100mハードルとは違い、コーナーでのハードリングが必要となります。選手や指導者の経験的にも、コーナーでのハードリングはより内側のレ...

≫続きを読む

400mハードルの競技成績とトレーニング負荷の大きさとの関係

文献・Adamczyk, Jakub. Relation between result and size of training loads in 400-metre hurdle race of men. Education Physical Training Sport 75 (2009): 5...

≫続きを読む

RFD(力の立ち上がり率)を改善する筋トレはコンセントリック?エキセントリック?

スプリンターにとって重要な力の立ち上がり率(RFD:Rate of Force Development)特にスターティングブロックからの爆発的な飛び出しの速さは、どれだけ早く、大きな力を発揮できるか、すなわちこのRFDと関連があると言えます。※力の立ち上がり率とは?←こちらここではこのRFDと筋力ト...

≫続きを読む

激しい運動の方がその後の食欲が抑えられやすい?

ダイエットのために1時間ジョギングしても、スーパーカップ(バニラ)1個余分に食べたら無駄になるダイエットをしたいなら「有酸素運動が良い!」「長時間運動する方が脂肪が燃えて良い!」とよく言わます。しかし、いくら運動を頑張ったからと言っても、その消費エネルギー分を食べて摂取してしまえば、ダイエット効果も...

≫続きを読む

最適なプロテイン摂取量は、体重よりもトレーニング内容による

トレーニング後のプロテインは何g摂ったらいい?トレーニング後にプロテインを飲もうと思った時、「これは1回でどれくらい飲むのが良いのか?」との疑問を1度は抱いたことがあるのではないでしょうか?日本のメーカーさんのプロテインであれば、おおよそ「1回で20gあるかないか」くらいを目安に飲んでくださいとの表...

≫続きを読む