「朝食を抜くと太る」と言われたことはありませんか?
この言葉に代表されるように、巷ではなんとなく、朝食を取らないことは不健康なイメージがあったり、朝食を取らないと太ってしまうという認識があったりするようです。
ここでは、朝食をしっかり取るようにすると、果たして本当に太りにくくなるのかについて考えていきます。
朝食と体重の減少
Katherineほか(2019)の研究では、普段の朝食の有無、そして朝食を摂るようにすることによって1日のエネルギー摂取量や、体重の増減にどのような影響を及ぼすか、複数の研究を基に考察しています。
そして、この研究では、朝食を摂るようにすることは、1日のエネルギー摂取量を増やし、体重を増やしやすくすると結論づけられています。
考えてみれば当たり前で、普段朝食を摂っていなかった者が朝食を摂るようにすれば、摂取エネルギーは当然増えます。
摂取エネルギーが増えたら体重が増えやすくなるのはごくごく当たり前です。
このことから、減量をしたい人、そして朝は食欲がない人は無理に朝食を摂ろうとしなくても別に良いのではないか?ということが考えられます。
体重を増やしたい、筋肉をつけたいという人は朝食を摂るべし
反対に、筋肉をしっかりつけたいという人は朝食を摂るようにして、エネルギー摂取量を増やす必要があります。
これは、エネルギー摂取量が消費エネルギーを上回らないと、なかなか筋肉が付きづらくなってしまうからです。
実際に、Yasudaほか(2018)の研究では、朝食を日常的に摂っている人ほど、筋肉量が多いことが示されています。
関連記事
目的に応じて、朝食の必要性を考えてみるようにしましょう。
参考文献
・Effect of breakfast on weight and energy intake: systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials Katherine et al. (2019) BMJ 2019;364:142
・Yasuda, J., Asako, M., Arimitsu, T., Fujita, S. (2018) Skipping breakfast is associated with lower fat-free mass in healthy young subjects: a crosssectional study. Nutrition Research,60: 26-32.