力積とは、どれだけの力がどれだけの時間作用したかを表すものです。
先に説明した運動量の変化量は、その物体に作用した力積と一致します。
運動量の変化(後の運動量-元の運動量)=力積(力×作用時間)
mv2-mv1=F×t
つまり「勢い(運動量)」を大きくするためには、この力積を大きくする必要があります。
重たいボールを高速で投げるためには、大きな力で押し出さないといけませんよね?
このように、物体に「勢い」をつけるためには、大きな力を長い時間作用させて、物体の運動量を増やさなければなりません。
例えば、時速72.0km(秒速20.0m)で飛んでくる質量0.5kgのボールを、宇宙人がバリアーを使って0.1秒で跳ね返し、時速144.0km(秒速40.0m)で返ってきたとします。
この時の宇宙人のバリアーが発揮した力を求めてみましょう。
「mv2-mv1=F×t」なので
後の運動量(0.5×40.0)-元の運動量(0.5×20.0)=F×0.1
つまり
20.0(kgm/s)-10.0(kgm)=10.0(kgm/s)=F×0.1
100.0=F

ということで、この時の宇宙人のバリアーは100Nの力を発揮したことになります。
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