回転運動にも、「物体の運動状態の変化させにくさ」つまり、「回しにくさ」というものがあります。
これが「慣性モーメント」です。これは並進運動における「質量」に当たるものです。
フィギュアスケートのスピンを考えてみましょう。
腕を抱え込んで回った時と、広げて回った時では、抱え込んで回った時の方が回りやすいです。
これは、腕を抱え込んだ姿勢の方が「慣性モーメント」が小さくなるからです。
慣性モーメントは、回転軸からどれくらいの位置にどれくらい質量を持つかによって決まります。
つまり、回転軸から遠いところに重たいものがあるほど、慣性モーメントは大きくなるわけです。
この慣性モーメントは、回転軸から、その周りの物体の質点までの距離の2乗と、その物体の質量をかけたものになります。