熱中症の判断基準と対処方法

熱中症の判断基準と対処方法




熱中症の判断基準と対処方法

 

 

熱中症の種類

 

熱中症は、その重度や症状によって「熱失神」「熱けいれん」「熱疲労」「熱射病」などに分けられます。中でも熱射病は、脳機能、体温調整機能が低下し、極めて死亡率が高くなる、危険な状態です。そのため、暑い環境下でスポーツに関わる全ての人が、この熱中症に関する正しい知識と防止策について認識しておく必要があります。

 

 

 

 

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熱疲労と熱射病はきちんと区別すべき

 

熱疲労は、暑さにより頭痛やめまい、吐き気、嘔吐、脱力感などを伴います。しかし、体温が40℃を越えたり、通常は意識を失うことはありません。この場合は、涼しい場所で休み、氷や水などで身体を冷やしたり、スポーツドリンクや生理食塩水を補給することで回復します。

 

 

しかし、熱射病となるとワケが違います。熱疲労の状態でさらに運動を続ければ、過度の脱水により、汗をかきにくくなってしまいます。その結果、さらに体温が上昇し、脳に異常をきたすほどの高体温になってしまいます。こうなると、体温調整機能も働かなくなり、意識がもうろうとしてきます。このような状態になるのが熱射病です。

 

 

この熱射病は死亡率がかなり高くなる、命にかかわるような状態です。そのため、熱疲労とは明確に区別して対処をする必要があります。もちろん熱疲労の疑いがある時点で、運動を中止するなどして防止しなければなりません。

 

 

応答が鈍く、コミュニケーションがうまく取れていない…などという様子が見られたら、迷わず熱射病と判断するようにします。いったん熱射病となってしまえば、そこから身体を冷やそうと処置を行っても、死亡事故につながる危険性があるからです。ちょっとおかしいな…と迷ったら、熱射病の判断をし、すぐに処置を行います。

 

 

 

「やばい…」となる前に。熱中症の判断基準

 

前述の通り、いったん熱射病となってしまえば、取り返しのつかない事故につながってしまうことがあります。そのため、いかに熱疲労を防げるか、熱疲労になったとしてもその段階でいかに運動をやめさせられるかが重要になってきます。以下ではスポーツ選手自身やコーチなど、暑熱環境下でのスポーツ活動に関わる全ての人が知っておくべき「熱中症のサイン」について、紹介します。

 

 

尿の色が濃い

脱水状態を確認するための指標になります。以下の写真で4以上の濃さだと、脱水気味です。こうなる前に意識的に水分補給を心がけましょう。7〜8はもうアウトです。練習を中断して、水分補給を行い、安静にしておくようにすべきでしょう。

 

 

 

 

倦怠感や吐き気がある

倦怠感や吐き気といった症状がある、またはフラフラしてる人がいたらすぐに運動を中断する、させることが必要です。水分補給と身体の冷却を行なって、涼しいところで休ませるようにしましょう。熱失神、熱疲労の疑いがあります。

 

 

けいれん

練習中に足がつった、けいれんしている…このような症状がみられた場合も、熱中症のサインの一つです。体内の電解質が不足している可能性があるため、水ではなく、スポーツドリンクを補給させて休ませるようにしましょう。

 

 

 

熱中症になってしまったら

 

以下のチャートの通りにしましょう。陸上競技場では、浴槽に浸からせるなどの冷却方法は使えないので、競技場の蛇口から直接、またはホースを引っ張って水をかけるなどで対処します。会議室など、空調が効く設備があれば、使用許可を得て、そこで休ませるようにします。

 

 

 

 

参考文献

・スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック.日本体育協会(https://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data/supoken/doc/heatstroke_0531.pdf).
・Armstrong, Performing in extreme environment. Champaign, Human Kinetics, 2000.
・競技者のための暑熱対策ガイドブック.国立スポーツ科学センター.(https://www.jpnsport.go.jp/jiss/Portals/0/jigyou/pdf/shonetsu_2-23pp.pdf

 



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