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縄跳びで足が速くなる?(縄跳びトレーニングの効果)

「縄跳び」は使えるトレーニング

「縄跳び」は、足を速くするためのトレーニングとして、近年注目されるようになってきました。そこでここでは、この「縄跳びトレーニング」によって具体的にどのような効果が得られるのか?また、その具体的な実践方法について紹介していきます。

 

ここでの目的

・縄跳びと足の速さの関係を知る。
・足を速くする縄跳びトレーニングのポイントと、有効な実践方法を学ぶ。


縄跳びトレーニングで期待できる効果

足首のバネを鍛える

速く走るためには、短い時間で身体を「ポンッ!」と空中に浮かせられる能力が必要です。そのために特に重要なのが「足首をバネのように使える」ことだと言われています。

 

縄跳びを上手く行うためには、接地の際に足首を硬いバネのようにキュッと固めて、短い時間で身体を「ポンッ!」と連続的に浮かせなければいけません。すなわち、速く走るために重要な足首のバネの能力を鍛えるのにもってこいというわけです。

 

 

この「足首のバネ」が上手く使えない選手は、短い時間で身体を空中に浮かせることができないので、地面をベタベタと這うような走りになりがちです。足の速い選手は「空中に浮いているように見える」のは、足首の硬いバネが高いレベルで発達している可能性が高いと言えます。

 

関連記事

・腰が低いベタ足走りの原因と改善方法

 

 

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姿勢が良くなる

縄跳びは、速く走るための姿勢づくりにも有効なトレーニングです。腰が極端に引けた猫背の姿勢では、地面に力を上手く伝えられず、短い時間で「ポンッ!」と弾むことが難しくなってしまいます。また、足首のバネを効率的に使うためにも、姿勢づくりが重要です。

 

姿勢が悪いと、短くリズミカルに連続ジャンプができません。すなわち縄跳びも上手くできません。やや胸を張って、つむじが空から引っ張られているような気持ちで、姿勢づくりをしてみましょう。おへそを前に少し傾けるような意識で、若干つま先寄りに体重をかけます。この姿勢で、短く弾むように連続ジャンプをしてみます。

 

 

陸上競技の初心者や、他の球技系のスポーツで上手く加速ができない、スピードに乗れない選手は姿勢が悪く、足首のバネが機能していない場合が多いです。普段の姿勢から意識してみましょう。また、前跳びで姿勢がどうしても崩れてしまう人は、後ろ回しで縄跳びするのも一つの解決策です。

 

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長距離走も速くなる?

縄跳びトレーニングの効果は、なにも短距離選手にだけ得られるものではありません。長距離走においても、その効果を得ることができると言われています。

 

以下の研究は、縄跳びトレーニングが長距離走のパフォーマンスにどのような影響をもたらすかを調べた研究です。

 

 

日々のトレーニングのウォーミングアップに、5分程度の縄跳びドリルを実施したグループでは、垂直跳びやドロップジャンプ、足のアーチの潰れにくさが大きく向上し、3㎞のトライアルタイムがより向上していました。

 

このように、日々のウォーミングアップに組み込むだけでも、長距離走のパフォーマンス向上に効果的であることが示唆されているわけです。

 

縄跳びトレーニングのポイントと実践方法

 

いつ実施すべき?

先の研究のようにウォーミングアップ中に縄跳びドリルとして組み込んだり、短距離走であればメインのスプリントトレーニング後の補強運動として実施するのも良いでしょう。

 

ただ、疲労困憊で足首のバネが使いにくくなっているときには、上手くトレーニング効果を得られず、余計な疲労の蓄積を招くだけになってしまう可能性もあるでしょう。スキマ時間を見つけて、自身の疲労状態を加味して、実施のタイミングを考えてみてください。

 

 

縄跳びはどのように実施すべき?

姿勢よく

先述の通り、縄跳びを上手く行うためには「姿勢づくり」が大切です。つま先寄りに体重をかけて、良く弾む一本の棒になった気持ちで行いましょう。

 

縄跳びは短い接地を意識して

短い接地を意識することは、足の速さにつながるジャンプトレーニングを行う上で重要なポイントです。足首に硬いバネが入っているようなイメージで、軽やかにリズミカルに弾むことを心がけましょう。

 

 

慣れてきたら片脚縄跳びも

陸上競技や他のスポーツにおいてもそうですが、走ったり跳んだりするときは「片脚」で体重を支えます。縄跳びトレーニングでも、慣れてきたら片脚での連続ジャンプにチャレンジしてみましょう。

 

その時、反対側の骨盤が下がらないように、骨盤のシーソーを崩さないイメージを持つと良いかもしれません。接地の時に反対側の骨盤が下がってしまうと、接地でグニャっとつぶれてしまい、上手く力が伝わらなくなってしまいます。

 

 

 

どれくらい実施すべき?

あまり長く行うと、疲労で短い接地が保てなくなってしまいます。また、アップで疲弊してしまえば、その日のメイントレーニングの強度が落ちてしまいます。

 

アップで実施するときは、強く疲労感が残らない程度に、それ以外は「短い接地が保てる範囲」で行うと良いでしょう。

参考文献

・García-Pinillos, F., Lago-Fuentes, C., Latorre-Román, P. A., Pantoja-Vallejo, A., & Ramirez-Campillo, R. (2020). Jump-Rope Training: Improved 3-km Time-Trial Performance in Endurance Runners via Enhanced Lower-Limb Reactivity and Foot-Arch Stiffness. International Journal of Sports Physiology and Performance, 1(aop), 1-7.

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