足首のバネを鍛える
速く走るためには、短い時間で身体を「ポンッ!」と空中に浮かせられる能力が必要です。そのために特に重要なのが「足首をバネのように使える」ことだと言われています。
縄跳びを上手く行うためには、接地の際に足首を硬いバネのようにキュッと固めて、短い時間で身体を「ポンッ!」と連続的に浮かせなければいけません。すなわち、速く走るために重要な足首のバネの能力を鍛えるのにもってこいというわけです。

この「足首のバネ」が上手く使えない選手は、短い時間で身体を空中に浮かせることができないので、地面をベタベタと這うような走りになりがちです。足の速い選手は「空中に浮いているように見える」のは、足首の硬いバネが高いレベルで発達している可能性が高いと言えます。

関連記事
関連動画
姿勢が良くなる
縄跳びは、速く走るための姿勢づくりにも有効なトレーニングです。腰が極端に引けた猫背の姿勢では、地面に力を上手く伝えられず、短い時間で「ポンッ!」と弾むことが難しくなってしまいます。また、足首のバネを効率的に使うためにも、姿勢づくりが重要です。
姿勢が悪いと、短くリズミカルに連続ジャンプができません。すなわち縄跳びも上手くできません。やや胸を張って、つむじが空から引っ張られているような気持ちで、姿勢づくりをしてみましょう。おへそを前に少し傾けるような意識で、若干つま先寄りに体重をかけます。この姿勢で、短く弾むように連続ジャンプをしてみます。

陸上競技の初心者や、他の球技系のスポーツで上手く加速ができない、スピードに乗れない選手は姿勢が悪く、足首のバネが機能していない場合が多いです。普段の姿勢から意識してみましょう。また、前跳びで姿勢がどうしても崩れてしまう人は、後ろ回しで縄跳びするのも一つの解決策です。
関連動画
長距離走も速くなる?
縄跳びトレーニングの効果は、なにも短距離選手にだけ得られるものではありません。長距離走においても、その効果を得ることができると言われています。
以下の研究は、縄跳びトレーニングが長距離走のパフォーマンスにどのような影響をもたらすかを調べた研究です。

日々のトレーニングのウォーミングアップに、5分程度の縄跳びドリルを実施したグループでは、垂直跳びやドロップジャンプ、足のアーチの潰れにくさが大きく向上し、3㎞のトライアルタイムがより向上していました。
このように、日々のウォーミングアップに組み込むだけでも、長距離走のパフォーマンス向上に効果的であることが示唆されているわけです。