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膝が外に向く?ガニ股・外股走りの原因と改善方法

膝が外に向くガニ股・外股

短距離、長距離ランナーで、走っている時に膝が外側に開いてしまう、いわゆる「がに股・外股走り」になってしまう、どうしたらいい?という話をよく聞きます。

 

ここでは、膝が外に向くタイプのガニ股・外股走りと言われる現象の問題点や、その改善方法について紹介していきます。

膝が外に向くのは悪いこと?

そもそも膝が外に向くことは悪いことなのでしょうか?以下の写真を見てみましょう。

 

 

 

 

このように、人は走っている時、接地の少し前あたりで、膝がやや外を向きます。

 

膝がやや外に向いたまま接地し、蹴り出しのところで少し内側に捻られる(内旋)動作は、速く走るために必要な動きなのです。

 

したがって、接地の時に少しだけ膝が外に向くことは、悪いこととは言えないでしょう。

 

 

 

悪いガニ股、膝の向きとは?

脚を前に運んでくる時に、膝が極端に外に向いていたり、蹴り出しの時に、膝が外に向くような動きになってしまうと、上手く推進力を得られません。

 

理由は以下の2点にあると考えられます。

 

 

1.蹴り出し側の骨盤が後ろに残ったままになりやすく、膝を引き出すタイミングが遅れる

キック時につま先や膝含めて、脚が外側に向くような動きになると、それに伴って骨盤が後ろに残りやすくなります。すると脚全体が体幹部よりも後ろに残ってしまうことになり、次に膝を前に引き出すのにより大きな力が必要になってしまいます。

 

 

 

2.下半身の水平面の回転力が大きくなり、腕が横振りになる

 

ヒトを上から見たときの動作を、「水平面での動き」と言います。

 

走っていて膝が極端に外に向いてしまうと、必然的に骨盤含めた下半身の水平面での回転力がかなり大きくなってしまうことが考えられます。

 

そうすると、それを補うために上半身で大きな逆向きの回転力を生まないといけません。

 

上半身の逆向きの水平面での回転力を大きくするためには、腕を横振りにした方が良い…というのはイメージができると思います。

 

しかし、脇を大きく開いて、横振りになった腕振りでは、腕振りの力を縦方向の力に変えることが上手くできなくなってしまいます(下図参照)。

 

 

ガニ股改善のためには?

走りの意識を改善する

蹴り出し時に、膝を内側に絞るような意識をすると、蹴り出しでつま先が外に向かず、結果骨盤も過度に後ろに残らずに済むかもしれません。

 

支持脚側の骨盤は、蹴り出しで前に進めるくらいのイメージを持つと良いでしょう。

 

結果的に、前に引き出す膝もコンパクトにまっすぐ引き出せるようになる可能性があります。

 

 

 

股関節周りの機能を改善する

ガニ股になってしまう人は、そもそも股関節を外に開いたり、捻ったりする筋肉が強くて硬くなっていることが予想されます。

 

それに関連する筋肉には、中臀筋深層外旋六筋外側広筋などが挙げられます。

 

逆に、膝を内側に閉じたり、捻ったりする筋肉は弱化しています。

 

したがって、強すぎて緊張しやすくなっている筋肉を緩めて、弱化している筋肉を鍛えることが、ガニ股改善に有効に働くと考えられます。

 

以下はそれらを改善するためのトレーニング例です。

 

 

参考動画(股関節の内旋可動域の評価)

 

股関節を内側に捻る(内旋)可動域をチェックします。左右足して90度未満の選手は要注意です。

 

 

参考動画(内旋可動域改善エクササイズ)

 

 

参考動画(股関節外旋筋のストレッチ)

 

 

参考動画(内旋トレーニング)

 

まとめ

・接地瞬間に膝がやや外側に向くことは悪い動作とは言えない。

 

・蹴り出し時に極端につま先や膝が外側に向いたり、膝を前に引き出す時に、脚が外に開くような動作は、次の動作の遅れ、脇の開いた腕振りにつながるかもしれない。

 

・膝を絞るような意識や、股関節の筋肉の緊張と緩みのアンバランスを改善することで対策ができる。

 

 

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