100m走のスタートから中間疾走に繋げる局面や、スピード維持局面で(全局面ですね。笑)、「身体が浮かないこと」は重要だと言われています。
例えば、スタート後、身体を起こすのを意図的に早めると、接地中の下肢関節の角度が大きくなり、ストライドが低下してしまうことが報告されています(足立ほか,2017)。
下肢関節角度が大きくなるということは、その分腰が浮いたような走りになることが予想されます。
また、100mの終盤の速度が低下していく局面でも、接地中に膝や足首がより伸展された状態になると言われています。これは、足首周りで大きな力を発揮できなくなった結果、そのような動作にせざるを得なくなった…ということが考えられます。

つまり、疲労で足のバネのような筋力が低下し、身体が浮いた状態になってしまうという訳です。
このように、地面に短時間で大きな力を加えるためには、身体が浮きすぎないように、ある程度低く抑えたポジションで力を発揮し続けることが大切だと言うことが分かります。