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短距離走でストライドを狭めずピッチを上げたい人へ

ストライドが狭くなったら意味がない

ピッチを高めるトレーニング+考え方について、動画で紹介しています(コチラの方が短時間で理解が進みます)。

 

 

ラダーでダダダッと小さくステップを刻めば、誰でも簡単に高速ピッチで走ることができます。しかし、当然ストライドが全く出ないので速くは走れません。

 

 

なので、ピッチを上げるにしても、ストライドが大きく犠牲になってしまえば意味がないわけです。では、ストライドを維持しながらピッチを高めるためにはどうしたら良いのでしょう?

 

 

ピッチと言えばこの選手(9レーン土江選手:現桐生選手のコーチ)※1998年日本選手権

 


ストライドが同じくらいなのにピッチが高い人の特徴

※豊嶋と桜井(2018)より作成

 

ストライドが同じくらいなのにピッチが高い人の特徴として、以下の点が挙げられます。

 

・空中で腿を切り返す筋力が高い
・蹴り出しで、腿が後ろに行きにくい

 

走っている時は、空中で脚や腕を反対方向にスピーディーに切り返す非常に強い筋力が必要になります。そして、脚が後ろに流れっぱなしになってしまうと、腿を引き出すのに時間がかかり、ピッチの低下に繋がってしまいます。

 

 

なので、脚を強い筋力で切り返すことや、腿を引すタイミングを改善させることが、ストライドを犠牲にせず、ピッチを向上させるのに重要だというわけです。

 

 

足の速さとピッチとストライドの関係についてはコチラ

・足の速さとピッチ・ストライド(回転数と歩幅)の関係は?

 

 

ピッチを上げるトレーニングピラミッド

 

これら、土台から頂点まで一貫してトレーニングすることが重要です。土台だけやって、実際にピッチを出すトレーニングをしないのでは当然ピッチは上がりません。土台からしっかり積み上げましょう。

 

 

 

ピッチを上げる方法①筋肉量・筋力

素早く脚や腕を切り返せるようになるためには、そもそもの筋肉量や筋力が必要です。

 

特に鍛えるべき部位

・股関節の曲げ伸ばしに関わる筋力
・膝の曲げ伸ばしに関わる筋力
・肩や膝の曲げ伸ばしに関わる筋力

 

詳しくはコチラ

・短距離走に最も必要な筋肉と筋力トレーニング方法

 

ベンチプレス(肘の伸展・肩の屈曲等)

 

プルアップ(肘の屈曲・肩の伸展等)

 

プレート回旋(体幹をひねる・安定させる)

 

片脚スクワット

 

デッドリフト

 

ヒップフレクション

 

レッグカール

 

 

ピッチを上げる方法②動作を切り返すパワーUP

負荷をかけた状態で、動作を切り返すトレーニングを行います。

 

プライオプッシュアップ

 

フライングスプリット

 

ジャンプスクワット

 

ノルディックハムストリング

 

 

ピッチを上げる方法③高いスピードで動作を切り返すパワーUP

腿を前に引き出したり、素早く動作を切り返したりする筋力・パワーを高めていきます。

 

砂浜スプリント

 

 

砂浜スプリントについてはコチラ

・砂浜スプリントトレーニングで得られる効果と走りのコツ

 

 

フレキ2歩スプリント

 

その他関連トレーニングをこちらで一気に紹介しています(当サイトのYoutubeアカウントです。よろしければ、チャンネル登録お願いします)

 

最終的には、実際のスプリントでタイムの向上が見られないと意味がありません。40m〜80m走などを全力で走って、タイムの変化を確認してみましょう。ピッチ向上には、1本1本高い集中力で実施することが重要です。

 

 

その他関連記事

・陸上短距離選手におけるマーク走のやり方と意識、期待できる効果について

 

・短距離選手(スプリンター)のスクワットは深く?浅く?

 

・ウエイトで筋肥大させてもパフォーマンスに繋がらないと感じる人が知るべき筋肉の特性

 

 

ピッチの向上でも足は速くなる

速く走るためにはストライドが大事だ!とよく言われます。しかし、ピッチの向上でも足が速くなることは明らかです。

 

確かに、足が速い人はストライドが大きい傾向が強いですが、それはそもそも身長が高いという影響が強くあります。

 

背が高くなくても、高いピッチで走ることで、トップレベルで活躍している選手は大勢いるのも事実です。他人との比較ではなく、自分の伸びしろはどこにあるかをきちんと分析できれば、きちんと足を速くすることは可能です。ピッチを高めて、自己記録を更新しましょう!

参考文献

・豊嶋陵司, & 桜井伸二. (2018). 短距離走の最大速度局面における遊脚キネティクスとピッチおよびストライドとの関係. 体育学研究

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