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400m走のトレーニング計画(専門的準備期)

400m走のトレーニング計画(専門的準備期)

 

 

400m選手に必要な体力

 

400m選手に必要な体力には、高いスピードを発揮するための筋力、そしてそれを維持するための持久力です。

 

 

そして、その筋力や持久力の土台となるのが、そもそもの筋肉量(筋肉の形態)や、持久力に関わる筋肉の中のミトコンドリア毛細血管の量(筋肉の質)です。このような土台を「一般的準備期(一般的な体力を中心に高める期間)」でみっちりと鍛え上げることが、高いパフォーマンスを達成するために必要です。

 

 

関連記事

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しかし、いくら土台を作り上げたとしても、実際の400m走の中で高い筋力を発揮したり、400m走特有の持久力や、自身のレベルに応じたペース配分、走技術を身に付けなくては、さらに高いレベルへは到達することができません。

 

 

したがって、実際の400m走に近い練習を数多くこなして、作り上げてきた筋肉量や持久力の土台を改良していく作業が必要になってきます。このトレーニングの期間は通常、「専門的準備期」と呼ばれています。

 

 

この期間で、いかに自身が出せるスピードを高められるか、そしてそのスピードを維持できるようになるかが、実際の400m走のパフォーマンスを決定します。

 

 

 

 

 

スピードを高める

 

スピードを高めるためには、当然「高いスピードでのスプリントトレーニング」が必要です。高いピッチで動作を切り返すことができるように意識して、トレーニングを積む必要があります。下り坂や、チューブによる牽引走で、オーバースピードを引き出すような刺激も有効でしょう。

 

 

関連記事

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・陸上短距離における下り坂トレーニングの効果

 

 

また、ウエイトトレーニングは、1回で挙げられる重さ(1RM)の85%以上を目安に、3〜6回を数セット、これを週に1〜2セッション組み込めると良いでしょう。大臀筋やハムストリング、腸腰筋、大腿四頭筋、内転筋群などを中心に、高い筋力を発揮できるようにトレーニングします。

 

 

 

高めたスピードを維持する(or 維持できるスピードを向上させる)

 

いくら高いスピードが引き出せたとしても、それに近いスピードで400mを走り切る持久力が無ければ話になりません。なので、レースペースに近いようなスピードで、400mに近い距離を走り切るようなトレーニングが重要になります。究極は、400mそのもののトライアルが一番の練習です。

 

 

しかし、土台を築いていきなり400mトライアルと言うのも酷です。まずは、やや短めの距離設定で300mや350mを高いスピードでこなせるようにしたり、200m+200mなど、間に不完全休息を挟んで高いスピードを維持したトレーニングを積んでいくと良いかもしれません。

 

 

慣れてきたら、実際に400mを走ったり、200+200などの分割走なら、間の休息を短くしたりして、実際のレースに近づけていきましょう。最終的には記録会などに参加して、ペース配分や、走技術を最適化させていきます。一般的な準備期で土台がきちんと築けていれば、これを経て大きなパフォーマンスの向上が期待できます。

 

 

 

トレーニング計画例

 

 

 

まずは週に2日は休養日を作りましょう。肉体的な疲労を確実に抜くだけでなく、強度の高いトレーニングや、精神的ストレスを軽減するためです。

 

 

また、この時期のメインの目的は「高いスピードを400mできる限り維持する(or 400m維持できるスピードを高める)」です。この目的に沿ったポイント練習をいかにこなせるかを重要視して、計画を練る必要があります。他のことをやろうとしすぎて、このポイント練習がおざなりになったり、疲労が溜まりすぎて思ったスピードでこなせなくなってしまわないようにしましょう。

 

 

また、最大スピードを高めるような刺激は、そのトレーニングの残存効果が5日程度と短く、個人差もあることから、週に2日程度は入れておくとベターです。他の要素は、高いスピードでの持久的な負荷、高強度のウエイトトレーニングがある程度できていればカバーできると考えられます。

 

 

 

 

 

トレーニングの強度(スピードやパワー、重さ)が大切

 

「専門的準備期」では、高い筋力を発揮する、高いスピードを出す、高いスピードを維持することが重要です。必然的にトレーニングの強度は高くなります。ここで遅いスピードを出しても、遅いスピードをいくら維持できても意味がありません。

 

 

トレーニングの強度が高くなると、当然トレーニングの量は減らさざるを得ません。強度も量も増えすぎると、怪我やオーバートレーニングのリスクが高まります。個人のレベルや練習状況に応じた調整が必要です。

 


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