サプリメントの効果
サプリメントは何を使うのが効果的なんだろうという疑問は、競技をしていれば誰もが抱くものだと思います。極論、その人にとって最も効果の出るサプリメントというのは「その人にとって不足しているものを補えるサプリメント」です。不足しているものを補えば、何かしら良い効果が得られます。なぜかというと、不足していた栄養を補えたからです。
皮肉のように聞こえてしまうかもしれませんが、決してふざけているわけではありません。サプリメント(supplement)は、不足している栄養素等を補うものであるという、本来の意味通りのことを強調しているわけです。タンパク質が不足している人がタンパク質を補えば効果が出るはずだし、逆に十分に摂取できている人がさらにそれを補おうとしたところで効果は出ません。不足していないからです。
一方で、普通に食事をしているだけでは多く摂取することは難しいけど、サプリメントとして摂取することで、スポーツのパフォーマンス向上に効果的だと言われるサプリメントは多いものです。ネットで探せばいくらでも「効果がある!」と謳われたサプリメントを見つけることができます。
しかしながら、本当にパフォーマンスの向上に効果があるとされるサプリメントというのは限られたもので、それらの判別は非常に難しいはずです。また、たとえ科学的な根拠に乏しくとも、選手が効果があると信じて活用すれば、その効果が発揮されることがあります。これは「プラセボ効果」と呼ばれるものです。そういう場合には、むやみに「そのサプリメントは科学的根拠がないから意味がないぞ!」なんて心無いことを、アレコレと外野から口を出すべきではないと筆者は考えています。その人が信じていれば、その人にとって何かしらの効果はあるのかもしれないからです。

対して、科学的な根拠がしっかりしていても、選手がその効果を信じていなければ、適切に効果が得られない場合だって考えられます。このように、選手がそれを信じているか、科学的根拠がしっかりとあるかどうかを擦り合わせながら、使用するサプリメントを考える必要があります。もちろん、そのサプリメントに悪影響があることが分かっている場合は、摂取を避ける必要があります。
サプリメントの「効果がある」と「効果を実感できる」は、次元の違う話
効くとされるサプリメントを摂取したけど「効果がなかなか実感できない…本当に効いてるのか分からない」と感じる場合は多々あります。
しかしながら、「効果がある」と「効果が実感できる」は次元の違う話であるということを認識しておきましょう。もちろん効果のようなものを実感できるケースはあるはずですが、実は効果が発揮されているのに、その時期にたまたま他の要因の影響でパフォーマンスが低い状態だった…などがあると、それをなかなか実感できないという場合もあるはずです。
皆さんはインフルエンザの予防接種の効果を実感したことがありますか?
意味は少し外れるかもしれませんが、例えるとするとこのようなイメージ↑で考えると分かりやすいかもしれません。